日本には、たくさんの山がありますよね。
春ごろになると各地で山開きがニュースで取り上げられたりします。
『山開き』と聞くと、私は山小屋などがオープンするというイメージなのですが、雪山とか冬山とかに登る人もたくさんいるから、山開き自体にどんな意味があるのかな?と不思議に思いました。
特に日本一の富士山の山開きはニュースなどでも取り上げられるけど、ご来光を見るために、大晦日に富士山に登るという話も聞いたことあるし・・・
大晦日は山開きの時期ではないはず。
謎は深まるばかりです。
山開きとは?
謎の多い『山開き』ですが、調べてみると、
一般の人が山に入って、登山を楽しむことができるようになる日
とありました。
日本では、昔から山には神様がいると考えられてきました。
山は信仰の対象だったわけですね。
そのため、神様のいる山に入ることができるのは、山伏(山に住み、修行をする人)やお坊さんなどごく限られた人だけでした。
山岳修行の場として神聖視されておったのじゃな。
その後、各地で山頂に祭られている神を拝むために期間を決めて、一般の人も山に入ることが許されるようになりました。
その、立ち入り可能な期間の始まりを示す行事として、神様に一般の人の入山を許していただく儀式を執り行うことが『山開き』と呼ばれていたわけです。
山開きの日どりはまちまちですが、多いのが春から夏にかけての時期。
入山式・開山祭りなどとよばれて、各地で行事が行われますが、最近は信仰的な要素は薄くなり、登山シーズン幕開けのセレモニーの意味あいが強くなっています。
ちなみに、『○○開き』という言葉の始まりは、この山開きであるといわれています。
海開きや川開きも山開きにならって行われるようになった行事なんじゃ。
山開きしないと登山はできないの?
最初に答えを言ってしまうと、
山開きをしていない時期でも、山に登ることはできます。
ただ、現在の山開きの時期は、安全性の観点から決められている場合が多く、山開きをしていない時期に山登りをするのは避けたほうがいいといえます。
閉山中は、山小屋やトイレなどの施設が閉鎖されていて、すべて自分の担ぐ荷物でまかなわないといけない状況になります。
また、登山道が閉鎖されていたり、雪が残っている場合は雪崩などの危険も伴います。
富士山の山開きはいつ?
日本の山といえば富士山。
この富士山の山開きは、ニュースでも取り上げられるくらい有名ですよね。
ただ、残念なことに、2020年は新型コロナウイルスの影響で山開きは行われませんでした。
2021年はまだ発表されていませんが、例年通りであれば、
山梨県側の吉田ルートは7月1日
静岡県側の富士宮ルート、御殿場ルート、須走ルートは7月10日
に山開きとなります。
吉田ルートの山開きの行事としては、吉田口登山道の入口である北口本宮冨士浅間神社で6月30日に開山前夜祭が行われます。
また、静岡県側ルートの山開きの行事としては、富士山本宮浅間大社にて安全を祈願し、開山祭が行われます。
ただし、残雪状況や気象情報などで、日にちは変更になることもあります。
例年だとどのルートも9月10日が閉山となるため、山開き後の約2か月間が富士山の登山シーズンというわけです。
まとめ
山開きとは、神様に山に入ることを許していただく日だったのですね。
山に入るということは、神に近づくという意味合いが深かったのだなと改めてわかりました。
私は山登りには興味があるんですが、まともに登山はしたことないんですよね。
子どものころから、「山をなめたら痛い目にあうよ。」と親に言われていてなんとなく怖いイメージがつきまとっているんです。
親も山の神様を少なからず信じていたのかなと思ったりしてます。
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