お墓参りに線香なしでも大丈夫?知っておきたい意味とマナー

年中行事

お盆などで帰省したときに、お墓参りに行くという人は多いと思います。

そんなときに、線香は絶対にいるの?と疑問に思ったことはないでしょうか。

線香以外にも、お墓参りについてよくわからないなと思いながら、なんとなくやっていることはないでしょうか。

私は実家がわりと近くにあり、お盆には墓参りに行きます。

でもよく考えてみると、お墓参りって、父や母に言われるがままにやっているだけで、ひとつひとつの意味や必要性は知らないんですよね。

今までお墓参りに行くのに、線香なしで行ったことはないんですが、じゃあ線香なしはダメなのかと聞かれると「わからない。」としか答えられません。

このままだとこれから先が不安だな。

そう思って、お墓参りに線香なしで行っても大丈夫なのか、お墓参りの基本的なマナーについてを調べてみました。

同じことを疑問に思っておられる方は、是非参考にしてください。

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お墓参りに線香なしでも大丈夫?

お墓参りに行くことを「お線香をあげに行く」と言ったりもしますよね。

古くから、お墓参りにはお線香が欠かせないものだからこそ、そんな表し方も生まれたのだと思います。

そんなお墓参りに欠かせない線香を、なしでお墓参りをして大丈夫なのでしょうか。

調べてみたところ、大丈夫とは言い切れないようです。

やはり古くからの風習でもあり、地域性や宗教的なものもあり、線香なしは非常識ととらえられることがあります。

ただ最近では、お墓参りはご先祖様を敬い、供養するためのもので、その気持ちさえあれば、線香のある・なしは関係ないという考え方も出てきています。

これは、お墓事情も関係しているのだと思われます。

最近は、お墓が遠くにあって、なかなかお墓参りに行けないという人も増えています。

ですので、線香ある・なしやお墓参りのマナーなどにとらわれるよりも、お墓参りをして故人を偲び、供養する気持ちを大切にしようという流れなのではないでしょうか。

マナーより、気持ちが大事ということじゃな。

時代の流れで、線香なしでお墓参りすることがO.K.になりつつあるとはいえ、お墓参りで線香をあげることには意味があるんです。

調べてみると、その意味が結構深い。

知っていて損はしないと思います。

お墓参りで線香をあげる意味

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お墓参りで線香をあげる意味ですが、土葬の文化が残っていたころは、お墓の周りの死臭を消すために線香は使われたともいわれています。

先人の知恵とも言えますね。

お墓参りにおいて、線香の『香り』がとても重要な意味を持っているんですが、ここではお墓参りで線香をあげる意味を3つご紹介します。

線香の香りは故人の食べ物

仏教的な考えとして、死者は香りを食べるとされています。
ですので、線香のよい香りをご先祖様や故人に捧げ、喜んでもらうという意味があるわけです。

また、「生前によい行いをした死者はよい香りを食べることができ、悪い行いをした死者は悪い臭いしか食べられない。」とも言われています。

線香をあげ、よい香りで空気を満たすことで、この故人がよい行いをした証とし、極楽浄土へお導きくださいと願う意味もあるんです。

線香で浄化し、清める

線香は、場所や人を浄化し清めるものとされています。

線香をあげることで、その場を浄化するとともに、お墓参りにきた人を清めるわけです。

お墓はご先祖様や仏様と関わる場所と考えた場合、俗世と関わりのあるものは清められているのが望ましいのですね。

線香は訪問の挨拶や故人との対話

線香の煙には、現世とあの世をつなぐ役割があるとされています。

線香をあげることで、お墓参りに来ましたよとご先祖様や故人にお知らせするとともに、煙を通して、故人への思いや現在の状況などを伝えることができると考えられています。

お墓参りの知っておきたいマナー


お墓参りで線香をあげる意味は分かったけれど、お墓参りって他にもいろいろ決まり事がありますよね。

でも実は、お墓参りには特別な決まりやマナーはないんです。

意外だと思いませんか?

子どものころに、大人たちにいろいろ教えられた方もいると思います。

私も父や母に教えてもらったり、見よう見まねで覚えたこともあります。

だから、お墓参りにはちゃんとしたマナーがあると思っていました。

でもそれは、あくまでも古くからの習わしであったり、地域や家の風習といったものなんですね。

宗派によっても異なるのぉ。

ですので、お参りをするところによって、お参りの方法やマナーは変わると考えた方がよさそうです。

お参りするところによってマナーが変わるなら覚えること自体無理ですし、一般的なお墓参りの流れをおせておけば安心といえます。

ここで、一般的といわれているお墓参りの流れを確認していきましょう。

寺院墓地の場合は、本堂へお参りをしてからお墓へ。

墓前で合掌し、掃除する。

墓前で合掌した後、周りにゴミがあれば拾い、墓石を洗います。
たわしなどのかたいものは墓石を傷つける可能性があるので、柔らかいスポンジを使うのがおすすめ。
最後に綺麗な水をかけ、雑巾でふきあげます。(水が残っていると苔の原因になるため。)


花立にお花を添える。

お花は、故人の好きだった花や色があればそれを選ぶとよいとされています。
ただし、匂いのきついものは避けます。(周りの方への配慮。)
また、花粉の多い花も、花粉が墓石を汚す元になるため避けた方がよいとされています。


水鉢にきれいな水を入れて、お供えものをおく。

お供え物に決まりはなく、故人が好きだった食べ物や飲み物を選ぶことが多いです。
また、墓石に直接食べ物は置かず、半紙を敷いてお供えします。(食べ物で墓石にシミが付くことを避けるため。)


線香をあげ、合掌。

ろうそくで線香に火をつけるのが一般的ですが、風の強い日などはその限りではありません。
火がついたら、口で吹き消すのはN.G.。
必ず手を振って火を消します。
複数人でお墓参りをしている場合は、故人と近しい間柄の人から順に線香をあげます。


お参りが終わったらお供えものは持ち帰る。

食べ物などは、カラスが食べ散らかすなど不衛生になるため持ち帰ります。
線香は燃やし切ってしまいましょう。
時間がない場合は、水につけるなどしてしっかり火を消し、こちらも持ち帰ります。
お花はそのままにしておいて大丈夫です。

必ずこうしなければならないというわけではないですし、お花や供物に関しては、霊園ごとにルールが定められていることもあります。
その場合は、霊園のルールに従って、お墓参りをしてください。

まとめ

これからは、「お墓参りに線香なしでも大丈夫か?」と聞かれたら、ちゃんと答えられそうです。

それにしても、死人は香りを食べるとは知りませんでした。
最近は、さまざまな香りの線香が売られているので、故人が好きだった香りがあれば、その香りの線香を選ぶのもいいですね。

以前、ご住職に「故人のことを思い出し、語りあうことこそが、故人の供養となります。」と教えていただいたことがあります。

お墓参りをするときに、故人の好きだった花や食べ物を選ぶことは、故人を偲び、供養することにつながっているんですね。

なんとなくやっていたことに意味があることを知れてよかったです。

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