雑節とは?意味や時期を知って日本の文化を味わおう2021年雑節一覧

雑節

日本の暮らしには、暦が深く根付いているなと感じます。

そして、日本の年中行事について調べていくと、必ず『雑節』という言葉と出会うんですよね。

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日本に暮らすなら必ず目にする行事も、雑節と深くかかわっていることが多くあります。

では、この『雑節』とは何か?

調べてみたのでご紹介します。

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雑節とは?

暦には、季節の移り変わりの目印がいくつかあって、それをまとめて雑節といいます。

暦の季節の移り変わりの目印といえば、二十四節気が有名ですが、これは中国から伝わったものです。

それに対して、雑節は日本独自の暦で、二十四節気を補う役割をしています。

農業が生活の中心であったころは、季節の移り変わりを知ることがとても大切でした。

二十四節気だけでは、季節の変化は読み取りにくかったのじゃな。

雑節によって季節の変化をより的確につかめるようになり、農作業だけでなく、暮らしそのものに活かされていました。

農作物の豊作を願い、大きな損害を出さずにすむようにと、自然とともに暮らす工夫がされていたのですね。

自然と農作業が深くかかわっているからこそ、うまれた暦といえます。

雑節一覧・読み方と意味

ここでは、国立天文台の「暦要項」に記載されている雑節をご紹介します。

節分[せつぶん]



節分というのは、季節の分かれ目で、本来は立春・立夏。立秋・立冬の前日を指します。

昔、節分は年に4回あったのじゃな。

現在は、節分といえば、立春の前日(2月3日ごろ)ですね。

旧暦で立春のころが一年の始めとされ、最も重要だと考えられていたから、この日だけ残ったと言われています。

豆まきなどをして邪気を祓う習慣があります。

関連記事:節分が2月2日になるって本当?なぜ日が変わることがあるの?

土用[どよう]



土用は立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間(もしくは19日間)のことを指します。

季節の変わる少し前の期間にあたります。

現在は、土用といえば夏のイメージが強いですが、年に4回季節ごとにあります。

夏の土用は『土用の丑の日』が有名じゃな。

土用の期間には、昔はさまざまな禁忌や風習がありました。

季節が入れ替わる時期で、体調を崩さないようにという戒めとも考えられています。

彼岸[ひがん]



彼岸には春彼岸と秋彼岸があります。

それぞれ、春分の日と秋分の日を真ん中にして、その前後の3日を合わせた7日間を指します。

最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」と言います。

昔から彼岸には先祖の霊を敬いお墓参りをする風習があります。

これは、極楽浄土は西の彼方にあると考えられていて、太陽が真東から上がって、真西に沈む春分・秋分にご先祖様を供養することで極楽浄土へ行けるとされていましたからです。

彼岸は仏教行事じゃが、日本以外の国にはない行事なんじゃ。

八十八夜[はちじゅうはちや]



八十八夜は立春から数えて88日目の日です。

この頃から霜が降りることもなくなり、気候が安定して夏めいてくる時期です。

八十八夜は種まきの大事な目安となり、農家では本格的に農作業がはじまりました。

関連記事:八十八夜とは?八十八夜とお茶の関係と縁起がいい理由

入梅[にゅうばい]



暦のうえで、梅雨の時期に入る日です。

昔は二十四節気の芒種の後の最初の壬(みずのえ)の日とされていました。

梅雨の時期を知ることで、田植えの日を決めるなど、農作業にななくてはならない目安でした。

『入梅』に対して、梅雨明けすることを『出梅(しゅつばい)』というぞ。

半夏生[はんげしょう]



半夏生は夏至からかぞえて11日後(もしくはそこから5日間)を指します。

昔は田植えは半夏生に入るまでに終わらせるものとされていました。

農作業をするうえで、気候が変わる大切な目安でした。

関連記事:半夏生とは?意味やその日に食べる食べ物で日本の風習を知ろう

二百十日[にひゃくとおか]



二百十日は立春から数えて210日目の日を指します。

ちょうど台風などが接近する時期と重なるため、「嵐がくる日」として厄日となっています。

農家にとっては、稲が開花や結実する大事な時期でもあり、農作物に大きんな被害がでないように、
警戒する意味が込められていたようです。

国立天文台の「暦要項」には記載されていませんが、立春から数えて220日目の「二百二十日」も
同じく厄日とされていました。

台風の予測ができなかった時代に、油断せず警戒するようにという戒めをもって生活していたことがうかがえます。

雑節と2021年の日付

雑節は春分から数えて何日目であったり、立春から数えて何日目というふうに、二十四節気を基準としています。

そのため、毎年決まった日にあるわけではなく、年ごとに日付は変わります。

ここでは、2021年の雑節の日付をご紹介します。

雑節 2021年の日付
冬土用(入り) 1月17日
節分 2月2日
彼岸(入り) 3月17日
春土用(入り) 4月17日
八十八夜 5月1日
入梅 6月11日
半夏生 7月2日
夏土用(入り) 7月19日
二百十日 8月31日
彼岸(入り) 9月20日
秋土用(入り) 10月20日

まとめ

雑節とは、二十四節気を補う役割を果たしていることがわかりました。

雑節は、日本独自の暦というのが印象的です。

季節の変わり目は体調を崩しやすい時期ですが、雑節には、そんな時期を健康に過ごすための工夫が表されているなと感じます。

先人の知恵を知り、今の日常に取り入れていきたいものです。

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